【ネタバレあり】映画『沈黙‐サイレンス‐』のラストについて
【ネタバレが含まれていますので映画未見の方はご注意ください】
前回のエントリーで映画のラストについて、勝手に私が予想したことを書きました。
その後、2017年9月16日(土)にBS-TBSで放送された「サタデードキュメント」の「長崎のカクレキリシタン」で、興味深い証言を聞きました。
今日の #サタデードキュメント は
— BS-TBS「サタデードキュメント」 (@sat_document) 2017年9月16日
このあと午前10時から「長崎のカクレキリシタン」をお送りします。NBC長崎放送の作品です。どうぞご期待下さい!https://t.co/wPT1xCxpzQ#サタドキュ #bstbs #中村雅俊 #隠れキリシタン#潜伏キリシタン pic.twitter.com/2IxACmKnj5
日本二十六聖人の着物だと伝わる布を大切に受け継いでいたカクレキリシタンの家では、亡くなった人の亡骸の組み合わせた手の中に、その着物の切れ端を入れて葬ったとのことなのです。
それは天国に行く時にカクレキリシタンであったとの証として持たせるという考えだったということです。
ロドリゴの妻になった女性がもともとキリシタンだったか、ロドリゴの妻になってからキリシタンになったのか、キリシタンではなかったのか、は小説でも映画でも語られていません。
あのモキチからもらった十字架をどうやって隠して持っていたかも記述はありません。
(キチジローが持っていたアミュレットは見つかってしまったのに!)
夫婦になってからキリシタンになったのなら、ロドリゴに生前頼まれたのかもしれません。でも、ロドリゴが自分が天国に行きたいからと、そんな家族を死の危険に晒すようなことを頼むでしょうか。
もし、もともとキリシタンなら、亡くなった時には祈り具と一緒に埋葬する習わしがあり、ぜひとも十字架を持たせてあげたかったからという妻の気持ちで、看守には見つからないようにあの十字架を入れたのではないでしょうか?
ちょうど最近、祈り具が出土した千々石ミゲルのお墓のことも話題になっています。
このお墓が千々石ミゲルのお墓でも、そうでなくても、これらの祈り具を入れた家族も同じように、きっと決死の思いで祈り具と入れたのではないだろうか、と思いました。
【追記】
ロドリゴの葬儀のシーンについて、大変興味深いブログ記事を読みました。
白百合の意味、こちらのブログで知りました!
そうか!なるほど!あの十字架以外にもロドリゴを天国へ送るためのアイテムがあったのですね。
これを読んで、あの妻の覚悟と愛をさらに強く感じられると思いました。